登録販売者が「管理者」になるには?実務経験の要件・研修・店舗管理者への道を解説【2026年】
最終更新日:2026-06-29
「登録販売者に合格したのに、まだ『研修中』扱いで一人では販売できない」——試験に合格した直後、多くの方がこの状況に直面します。
結論から言うと、「正規の登録販売者」として一人立ちするには、合格後に実務経験を1,920時間以上積む必要があります。店舗管理者になるにはさらに条件があります。この記事では、研修中から管理者へのステップを整理します。
ポイントまとめ
- 試験合格直後は「研修中の登録販売者」。管理者の管理・指導下での勤務が必要
- 「正規の登録販売者」になるには直近5年間で**月80時間以上×24ヶ月(計1,920時間)**の実務経験が必要
- 店舗管理者は正規の登録販売者のうち、会社・店舗から管理者に選任された者
- 管理者になると資格手当・月給アップが一般的(月額5,000〜30,000円が相場)
- 管理者研修(外部研修)は都道府県が実施し、毎年受講が必要な場合もある
「研修中」と「正規の登録販売者」の違い
試験に合格した直後は**「研修中の登録販売者」**というステータスです。
| ステータス | 条件 | 業務できる範囲 |
|---|---|---|
| 研修中の登録販売者 | 試験合格直後(実務経験不足) | 管理者の指導・監督のもとで第2・3類医薬品の販売補助が可能 |
| 正規の登録販売者 | 実務経験1,920時間以上を達成 | 単独で第2・3類医薬品の販売対応が可能。店舗管理者候補になれる |
「研修中」の期間中も接客・販売業務は行えますが、薬剤師または正規の登録販売者が管理・指導できる体制が店舗に必要です。1人勤務やいわゆる「掛け持ち管理者」状態(管理者が名義だけで実際にいない状態)は法令上認められていません。
実務経験「1,920時間」の計算方法
正規の登録販売者になるために必要な実務経験は、以下の条件を満たす必要があります(医薬品医療機器等法施行規則 第147条の3)。
条件:直近5年間で、月80時間以上の実務(または業務)を24ヶ月分以上積む
具体的な計算例:
| 勤務スタイル | 月の勤務時間 | 必要月数 | 必要期間(目安) |
|---|---|---|---|
| フルタイム(月160時間) | 160時間/月 | 24ヶ月 | 約2年 |
| パート週3日・1日6時間 | 72時間/月 | 不足(80時間未満) | 条件を満たさない月は不算入 |
| パート週4日・1日6時間 | 96時間/月 | 24ヶ月 | 約2年 |
| パート週5日・1日4時間 | 80時間/月 | 24ヶ月 | 約2年(ちょうど条件を満たす) |
重要な注意点:
- 月80時間未満の月は24ヶ月のカウントに入らない
- 「直近5年間」の条件があるため、5年以上前の実務経験は通算できない
- 実務経験は医薬品の販売・授与に従事した実際の業務時間が対象
研修中の登録販売者が一人立ちするまでの流れ
試験合格
↓
販売従事登録(都道府県に届出)
↓
「研修中の登録販売者」として就業開始
↓
管理者の指導・監督のもとで実務経験を積む(最短2年)
↓
実務経験1,920時間達成
↓
「正規の登録販売者」として一人立ち可能
↓
(会社・店舗の選任によって)
↓
店舗管理者に就任
店舗管理者とは?選任される条件
「店舗管理者」は、薬局・ドラッグストア・コンビニなど医薬品を販売する店舗に必置義務がある役割です(医薬品医療機器等法第28条)。
店舗管理者になれる人の条件
- 正規の登録販売者(実務経験1,920時間以上を達成している)であること
- 就業する店舗(または近隣店舗)の管理業務を実施できる立場にあること
店舗管理者は原則としてその店舗に常勤(または実態的に管理できる体制)であることが求められます。名義だけの管理者は認められません。
管理者の主な職務
- 第2・3類医薬品の販売・授与の管理
- 従業員(研修中の登録販売者を含む)への指導・管理
- 店舗の医薬品の適正管理(陳列・保管・賞味期限管理)
- 行政への報告・届出(都道府県によって異なる)
管理者になると収入はどう変わる?
正規の登録販売者・店舗管理者への昇格は、一般的に資格手当・管理者手当の形で収入に反映されます。
| 区分 | 手当の目安 |
|---|---|
| 「研修中」から「正規」への昇格時 | 月額3,000〜10,000円程度の手当が多い |
| 正規から「管理者(店長クラス)」への選任時 | 月額5,000〜30,000円以上(企業規模により大きく差がある) |
大手ドラッグストアチェーン(マツモトキヨシ・ウエルシア・スギ薬局等)では、管理者手当が充実していることが多く、合計年収が500万円超になる管理者も珍しくありません。
登録販売者の年収・給料の詳細はこちらで確認できます。
管理者研修(外部研修)について
都道府県によっては、登録販売者に外部研修の受講を義務付けています。研修の内容・頻度は都道府県ごとに異なりますが、一般的には以下の内容です。
- 医薬品の適正使用に関する最新情報
- 薬事法規・制度の改正ポイント
- 副作用事例の共有
研修は年1〜2回程度の受講が求められるケースが多く、未受講の場合は管理者としての業務継続が困難になる場合があります。勤務先の会社が研修スケジュールを管理していることが多いため、入社時に確認しておきましょう。
よくある質問
試験合格後、すぐに管理者になれますか?
なれません。正規の登録販売者になるための実務経験(1,920時間以上)を先に積む必要があります。最短でも約2年かかります。
パートタイムでも実務経験を積めますか?
積めますが、月80時間の最低ラインを毎月クリアする必要があります。週1〜2日のパートでは月80時間に届かない可能性が高く、その月はカウントされません。週4日以上、1日5〜6時間以上のシフトを継続すると条件を満たしやすくなります。
実務経験が5年を超えた過去のものは使えますか?
使えません。「直近5年間」という条件があるため、5年以上前の実務経験はリセットされます。長期のブランクがある場合は、再度現場での実務経験を積み直す必要があります。
管理者を辞めた場合、次の職場でも管理者になれますか?
実務経験の要件(直近5年・1,920時間)を引き続き満たしていれば、次の職場でも管理者として選任される資格はあります。ただし、選任するかどうかは就職先の会社・店舗が決定します。
まとめ
登録販売者の管理者への道は以下のステップです。
- 試験合格→販売従事登録
- 研修中登録販売者として実務経験を積む(最短約2年・1,920時間以上)
- 正規の登録販売者として一人立ち
- 会社・店舗から店舗管理者に選任される
管理者になると資格手当・管理者手当で収入アップが見込まれます。「研修中」の期間を短くするためにも、月80時間以上を安定して勤務できる職場を選ぶことが重要です。
まだ資格取得前の方は、まず通信講座で効率よく試験合格を目指しましょう。
※本リンクはアフィリエイト広告を含みます
※本記事の情報は2026年6月現在のものです。制度・要件の詳細は厚生労働省または各都道府県の薬務課公式サイトでご確認ください。本記事のリンクにはアフィリエイト広告が含まれます。
